フローリングの増し張りとは、既存のフローリングを剥がさず、その上から新しいフローリング材を重ねて張るリフォーム方法のことです。上張りや重ね張りとも呼ばれます。

増し張りのメリット
  • 工期が短い:既存の床材を剥がす手間が省けるため、張り替えに比べて工事期間を短縮できます。
  • 費用が安い:廃材の撤去費用や、下地を補修する費用など、   トータルの費用を抑えられます。
  • 防音性・断熱性の向上:床が二重構造になることで、遮音性や断熱性が高まる効果が期待できます。
  • ホコリが舞いにくい:解体作業がないため、工事中にホコリが舞い散るのを抑えられます。 
増し張りのデメリットと注意点
  • 床下の状態がわからない:既存の床材を剥がさないため、床下の状態(下地の腐食やシロアリ被害など)を把握できません。カビが発生している場合は、新しい床材の下で繁殖するリスクがあります。
  • 段差ができる:新しいフローリング材の厚みによって、床とドアの間に段差ができます。場合によっては、ドアの開閉に支障が出ないよう、ドアを加工する必要が生じます。
  • 床が沈む可能性がある:既存のフローリングが大きく傷んでいたり、床鳴りがひどかったりする場合は、増し張りをしても症状が改善されない場合があります。
増し張りが適しているケース
  • 既存の床の傷みが軽度:既存のフローリングに目立った腐食や大きな沈みがなく、表面的なキズや色あせが気になる程度の場合。
  • 工期や費用を抑えたい:工事を早く終わらせたい、または予算を抑えたい場合。
DIYでの増し張り
ホームセンターなどで購入できる上張り専用のフローリング材を使えば、DIYでも増し張りを行うことは可能です。しかし、床の段差調整やドアの加工が必要になる場合があり、仕上がりをきれいにするには専門的な技術が求められます。床の状態に不安がある場合は、専門の業者に依頼するのが確実です。